夕暮れのさんぽ


http://f.hatena.ne.jp/caph777/20050928171212
写真は昨日の夕暮れの風景(携帯カメラW31SA
 
夕暮れの雲に誘われるように、海岸を散歩した。
静かに暮れていく空をみて、すっかり黄昏れてしまった。
 
海岸の一角に5,6名の人が集まっていた。近づいてみると、投網を打って魚を捕っている人が居た。
何が取れているのかバケツを除くと、2,3センチほどの魚の稚魚と、それを食べに集まっていると思われる10センチほどの鰺などの魚が沢山捕れていた。
海岸は波も穏やかで、時折水面を魚が跳ねて波紋が広がると、その下に何かがうごめいているのがわかった。
投網を手にした二人の初老の漁師が、膝上まで海に入り投網を投げていた。一度、網を放って静かにたぐり寄せると、網の中には稚魚が一握りと小鰺が数匹入っていた。砂浜に置かれた三つのバケツは、もうすでに魚であふれそうになっていて、バケツから飛び出した魚が数匹砂まみれになってバケツの横に落ちていた。
 
砂浜を力強く走っている若者が、目の前を息を弾ませて何度も通り過ぎていった。もう一方では、ボードを脇に抱え持った一団が、海へ向かって一斉に駆けだし、ボードに乗って手で漕いで100メートルほど沖に浮かんでいる人を目指し、競争していた。
 
ワタシ達と同じように散歩をしている、数名の人と数匹の犬にすれ違ったけれど、いつもの顔なじみの人たちは、すでに家路に向かってしまったようだった。
もうすっかり、日暮れの時間が早くなり、日が落ちるといっそう風が冷たくなっているようだった。
 
砂浜をしばらくゆっくりと歩いてから、海岸を見渡せるコンクリートの堤防に腰を下ろし、ハーモニカを吹いた。
2曲ほど吹くと、娘が「寒いから帰ろう。」と言った。
確かに、さ・む・い ので、ふと我に返って、海岸を後にした。
あたりの家や通り過ぎる車も、みんな明かりが灯っていた。