勝負

息子が腕立ての勝負を挑んできた。
今度中三になった息子が、だいぶ力を付けてきたのか、生意気にもワタシに勝負を挑んできたのだ。最近やたらと、腕相撲や、100メートル走、腹筋などで勝負をしたがっていたのだ。前に腕相撲で勝負した時には、ワタシの圧勝だったので、まだまだ鼻くそだから相手にしていなかったのだ。さすがに100メートル走だと、ワタシもあまり自信がないので、場所を理由に勝負を避けていた。
しかし、しつこく何度も勝負を挑んでくるので、今日は、テレビの筋肉番付みたいに、時間内で何回腕立て伏せをできるか勝負する事になった。
ルールは30秒間に腕立て伏せを何回できるかだ。床に置いた座布団に、しっかりアゴを付けてから、腕を伸ばして1回と数える。
かみさんが30秒を計り、息子の回数を数え、娘がワタシの回数を数える事になった。二人は向かい合って、腕立て伏せの構えをし、かみさんの「用意スタート!」のかけ声で一斉に腕立てを始めた。親父の威厳を懸けた真剣勝負だ。そう簡単に負けるわけには行かない。ワタシは一気に休みなく、全力で腕立て伏せをやった。途中、息子の力を振り絞る様なうめき声を聞いたが、かまわずに最後までやり遂げた。
結果は、息子23回。ワタシ60回。言うまでもなくワタシの圧勝だ。息子のオヤジ越えの日は、まだ先のようだ。
しかし、持久力戦ではあまり自信が持てない。後10キロほど、余分なウエイトを落としたいと思っているが、思っているだけで、一向に体重は減らないのだ。
しかも、さっきの勝負で、すでに二の腕がだるくて、腕が震えてしまいキーボードの入力が辛いのだ。もう一回、続けて勝負していたら、結果はどうなっていたかわからない。息子も、今以上にオヤジ越えを目指して、鍛えて来るに違いないと思う。ワタシも、いつでも勝負を受けて立てるように、気も、お腹も引き締めないと成るまい。