時は流れず

映画「博士の愛した数式」を観た。
ほのぼのとあったかなストーリー展開、数の不思議にひきつけられる、
しみじみと感動的な映画だった。
その映画で感動のクライマックスを迎えたとき、黒板に書かれた文字。
そして、最後の最後に一つの詩が現れた。
記憶の中に、鮮やかによみがえったその詩は、まさしくあの時のあの詩だった。
 
小学校の卒業間近に、クラスみんなにワタシが書いて貰った交換ノートの中。
当時、一番好きだった女の子からのメッセージに、その詩が在ったのだ。
以来、何度となく読み返されたその詩を目の前にして、ワタシのココロの片隅に埋もれていた、ありのままの時間の記憶が、感動とともに甘く切なく、ココロの中に現れたのであった。
 

一つぶの砂に一つの世界を見
 
一輪の野の花に一つの天国を見
 
てのひらに無限を乗せ
 
一時のうちに永遠を感じる
 
         ウイリアム・ブレイク
 
映画の内容にあまりふれると、まだ観てない人の感動が薄れるかも知れないので、あまりふれませんが、イイ映画でした。