あいにくの雨とさくら

雨でも暖かいので、ホッとする。
関東の桜が、丁度満開になった時期なのに、この雨に打たれて桜の花がかわいそうに見える。花の命は短くてと言うが、まさに桜の花の事の様だ。一斉に咲いて、あっと言う間に散ってゆく桜が、人々に好まれる一つの所以だろう。
桜の木も花の季節を過ぎると、あまり見向きもされないでいる。それどころか、毛虫が付いたり、落ち葉の時期には、むしろ邪魔者にされることもあるだろう。しかし、そうした下積みの時代や、冬の寒さを乗り越えた桜が、春のこの時期に一気に開花し、柔らかい淡いピンクの花を咲かせ、その美しさに人々の目を奪い感動を与えている。
ワタシも桜の花の美しさに釘付けになり、しばし心を奪われているが、瞬く間に散ってゆく桜の花の潔さを思うと、切なさとはかなさを感じ、さらに感銘を受けるのだ。
桜の木の下で、毎年バカ者がバカ騒ぎをしているが、もう少し静かにお花見ができないものだろうか。